ジョムティエンのゲイタウンにはなぜカンボジア人ゴーゴーボーイが多いのか?

ジョムティエンのゲイタウンにはなぜカンボジア人ゴーゴーボーイが多いのか?

われわれ日本人の間ではそのジョムティエンのゲイタウンをジョムティエンコンプレックスと呼ぶことが多い

それはジョムティエンコンプレックスというエリアが商業娯楽施設でありながら

ゲイビジネス(ゲイバー、ショーパブ等)の比率が極めて高いからである

ジョムティエンコンプレックスに足を踏み入れたことのある人なら

そこで働く男の子たちが、かなりの割合で、いやほとんどカンボジア人であることに

気づくであろう

 

 

振り返れば私たちは5年前までジョムティエンに住んでいた

2004年から2013年までの9年間、ジョムティエン地区にオフィスがあった

それはこちらへ来た当初、ジョムティエンのほうがすっきりしていて、ゲイビーチも近いし、道路が広い

なによりパタヤー市内よりもゲイ比率(在住ゲイ、観光者ゲイ)が高いと判断したためである

ただジョムティエンコンプレックス自体は数年前まで廃れていた

特にレストラン(フレンチ、イタリア)はほとんど客がいないようであった

タイ料理、インド料理も出来ては消え、出来ては消えだった

ゲイ目当てのショップ(雑貨、衣類)も営業していたが

客がほとんど入らなかった様子で徐々に無くなっていった

 

ちょっと歩けばわかることだが、数年前までショッピングセンターや駐車場を意図して作られたと思われる建物はひどく荒れ果てていてそこには露天商すら入る様子もなかった

ジョムティエンコンプレックス、そこはゲイの店こそあれ、ただただ広い空間が広がっているだけだった、寂寥感すら漂っていた

 

 

 

ところが・・・

昨年(2017年)ぐらいから潮目が変わったように思う

あちこちでカンボジア・ゴーゴーボーイを見かけるようになったのである

というかジョムティエンコンプレックスのゲイバーの男の子は

ほとんどカンボジア人ではないか、と思えるほどである

ジョムティエンだけではない、ボーイズタウンやスンニプラザでも

ゴーゴーバーでうろちょろするカンボジア人を頻繁にみかけるようになった

 

 

旅行者が外見でタイ人とカンボジア人を見分けることは容易ではない

タイ在住者でさえ識別は難しい

 

 

だが、たとえ日本人であっても、タイに長く住んでいれば(少なくとも10年以上住んでいれば)

だんたんタイ人と非タイ人との判別ができるようになるものだ

 

例えば・・・

あの人はミャンマー人

あの人はラオス人

あの人はカンボジア人

とだいたい見分けがつくようになる

 

 

また、外見上の特徴ではなく、発せられる言語からどこの国の出身かを識別することもできる

 

正確には言語を聞く者が、ある程度その言語を知っている必要があるが

そうでなくともタイにいる場合はタイ語でないかどうかぐらいはわかる

 

言語的にカンボジアで話されている言語はクメール語といわれるが

カンボジアはタイよりも英語教育に熱心と思われることから

彼らとのやりとりは英語となることが多い

 

 

面白いことに

ミャンマー人、ラオス人が英語は苦手なのに反して

ベトナム人、カンボジア人は英語に関心が高い

 

 

あとはカンボジア人同士が話している場合、明らかにタイ語の響きとは異なるのでそれで見分けることもできる

これはベトナムやラオス、ミャンマー人を見分ける場合も同じ理屈である

 

 

ところで、ゲイタウンで店をやっているオーナー経営者たち(タイ人)

あるいは店のママさん(タイ人)に聞いてみたが

彼らもその理由ははっきりしないのである

タイ人の極めてゆるゆるで優雅な答えによれば

 

【ここにいるから雇っているだけよ】

というなんとも情けない答えが返ってくる

 

そこにはもっともらしい

”貧しい国の人間は稼げるならどこへでも行く”

という事実があるのであろう

(北朝鮮のように国民が自由な出国を禁じられていない限り)

 

話変わるが、バブル当時の日本を思い出して欲しい

東南アジアの至るところからジャパニーズドリームを求めて

フィリピン人からインドネシア人まで

至るところに東南アジアからの出稼ぎ者がいた

私(ひでき)の故郷である茨城の片田舎にも

フィリピンパブが出来たりして

太陽のように明るく情熱的なフィリピン女性に入れ込んで

マニラまで飛び、そこで撃沈してしまった日本人男性が

山ほどいた

(フィリピンにはまったノンケたちの末路について詳しくは、浜なつ子さんの著作マニラ行き片道切符―天国という名の地獄 (徳間文庫)はじめ多数著作があるので、読まれることをお勧めする)

 

さて、やっと本題に戻ることにする

ジョムティエンのゲイタウンにはなぜカンボジア人ゴーゴーボーイが多いのか?

 

以下は私が2004年以降の日々をパタヤーで暮らしながら、カンボジア人に関して調べてきたこと、感じてきたことのまとめだと思っている。

これを参考にタイにいるカンボジア人への理解を深めていただけるとうれしいです

 

★カンボジアもご他聞にもれず経済発展をしている(ように見えるだけかも)

⇒だからキャッシュが以前よりも必要、でも国内にはたいした産業がない、あるのはシェムリアップのアンコールワット遺跡だけ

⇒観光ではほとんど稼げないので、外資を投入して工場でも建ててもらいたいが、政情不安、インフラ等の不整備によりタイに比べで工場はひどく少ない

 

★カンボジアにも先進工業国からわんさか製品が流れ込み、インターネットや携帯電話の普及により
モノが溢れるようになった。便利で素敵なモノ(車、バイク、携帯電話だけでなく、あらゆる生活用品おしゃれ用品)に魅入られるようになった

 

★カンボジア人には大量のキャッシュが必要になった、テレビを見てたら、ネットを見てたら、絶対ほしいものがあった。
⇒誰だってモノに囲まれた良い暮らしがしたい、何にもない、自然しかない村でずーっとくすぶっていたくない、と思い始めた

 

★近年、隣国のタイが急速に発展を遂げている、という噂が飛び交った。実際、タイはうまく外資導入し、自分たちの国よりはるかに潤っている(ように見える)
⇒インターネットなどの普及により、カンボジア人にとって、隣国タイの発展ぶりが手に取るようにわかるようになった。

 

★勇気あるカンボジア人が、「おら、タイへ出稼ぎに行くだ!」と吉幾三のようなことを言い出し、実行してしまった。
⇒考えてみれば、それはそんな難しいことではなかった。だって川の向こうがタイだから。ただ橋を渡ればよかったのだ。

 

★一方のタイ側は、建設ラッシュに沸き、中国からの観光客受け入れのためにホテルやコンドミニアム建設のために
さらに人手が必要になった

 

★もともと寝てばかりいてろくに仕事をしない怠け者のタイ人が、外資という思わぬ幸運を手にしてしまったので
さらに働かなくなってしまった。

 

★タイの政府や警察はたくさんの外国人が入国することに目を付け、弱い立場の外国人からどうでも良い名目で、滞在許可(ビザ)に関するあらゆる手数料、公的な許認可に関する手数料と賄賂、あらゆる意味での罰金、悪事をでっちあげそれを隠蔽してあげる等で得られる美味しいお金の味を覚えてしまった。

★同じく民間企業の経営者はタイの発展を支えるために、タイ人労働力だけでは足りず、たくさんの安い労働力を投入する必要が生じた。そこで安くて豊富な労働力を得られるカンボジアに着目した。

 

★タイは隣国でありながらも勤労意欲に燃え独自の発展を遂げるベトナムからは距離を置き、そのかわり貧しくてカネを欲しがり、でもにっこり笑って低賃金でも働いてくれるカンボジア人に目をつけたのである、要するにタイとカンボジアはお互いの利害関係が一致しているからである

 

★キャッシュのために、タイに来ているのは主にミャンマー、ラオス、カンボジアの3国であるが
ミャンマー、ラオス人がホテルやマッサージ店で働くのが多いのに対して
カンボジア人は、主に建設現場やゲイバー、ゴーゴーバーで良く見かける。
(タイ人雇用主によれば、本来ゴーゴーバーで働く許可証は出ないのだそうだが・・・)

★カンボジア人が集まる場所にはカンボジア人のコミュニティができるのは当たり前で、タイ国内にいるカンボジア人がカンボジア国内にいるカンボジア人に対し【パタヤーのゲイバーが良いからお前も来いよ!】と勧める

⇒その代表的な場所が【ジョムティエンコンプレックス】だったというだけで、パタヤー市内のレストラン、ゴーゴーバーなどどこにでもカンボジア人はいるのである。

 

★実はジョムティエンコンプレックスのゲイバー群、その上階にはたくさんの空きスペースがあり、カンボジア人のねぐらになっている。

★そもそも忍耐強いカンボジア人のこと、雨風しのげればどこでも住める強さがある。
扇風機さえあればまったく問題ない、複数で住むのも問題なし、プライバシーなんて必要ない。
という感じだろうか。そもそも住宅事情はタイよりもカンボジアのほうが数段悪そうなので、カンボジア⇒タイ移動は住環境アップグレードのようなものだ。

★ちなみに国が貧しい場合、国民の忍耐強さは筋金入りになることは間違いない話である。

⇒例えば、アフリカのセネガル人などはその典型であり、南アフリカでダイヤモンド商売をやっていた日本人から聞いた話によると
セネガル人は、故郷の北半球セネガルから南半球の南アフリカのヨハネス郊外のダイヤモンド鉱山への6,000キロを歩いて(徒歩で)出稼ぎに行くらしい、帰りは
歩いて帰るらしい、陸つづきだからといって節約のために出稼ぎ帰りに東京から青森まで歩く日本人はいないだろうに。

★大学で少しだけ言語学を学んだ私にとって、カンボジアで話されているクメール語がオーストロアジア語族に属するのに対して
シナ・チベット語族に属するタイ語とは明らかに語源が違うのは明らかだが、子どもの頃から川向こうでやっているテレビを見てきたり
カンボジア人にとって隣国の言葉はそんなに難しくないのか、タイ語を流暢に話すカンボジア人は多いのでびっくりしている。
それはラオス人がタイ語を話すよりもはるかに難しいからだ。

★一方、ラオスなどは、ラオ語がタイ語と同じ言語族であるタイ・カダイ語族(中国南部と同じ語源)に属するからか
タイ人とラオス人は昔っから意思疎通が簡単なのである。

従って、タイ国内のラオス人はタイ人とほとんど見分けがつかないくらい流暢なタイ語を話す。ラオス人も外見的にもタイ人と区別がつきにくい。どことなく雰囲気が違うので見分けることができる、という在住日本人もいる。

★パタヤーのゴーゴーバーでは、店にいるときはずーっとタイ人だと思っていたが、いざホテルの部屋に連れ込もうとしたとき
ホテルのフロントでパスポートの提示を求められ、そこで初めてボーイ君がラオス人だとわかった、というお客さんからの報告は多い。

 

★カンボジア人は見慣れるとタイ人やラオス人とは外見的に違う点が多いことに気づく、私なりの観察では
目つきが鋭い、タイ人よりは体毛が濃い、切れ長でハンサムが多い、肌の色は中華系タイ人が色白なのに対して
カンボジア人は全体に色黒もしくは濃い、という特徴があると思っている。

 

★カンボジアはフィリピンほどではないが、収入を外貨に依存している国のひとつである
統計によれば、現在近隣で暮らしているカンボジア人は
隣国のベトナムに170万人、タイで140万人だという
クメール人全体で1300万ほどの人口の国が、このタイに140万人も来ているということは
一割強がタイで外貨を稼いでいるということになる

結論として、これまでは米と野菜だけで満足していたカンボジア人も、外国から大量の物資が流れ込み、それを購入するためにこれまた大量のキャッシュが必要となった

隣国のベトナムやタイが異常に発展してしまったので、カンボジア人は収入源を求めて隣国へ押し寄せたのである

学歴どころか識字率も低いカンボジアで
スキルも資格もない人間が提供できるのは

肉体労働か夜のお仕事

だったのである

カンボジア人がパタヤーそしてジョムティエンコンプレックスを目指すのは

そういった理由によるところが多い

というのが私(ひでき)の見解である

新しくオープンしたジョムティエンコンプレックス入り口にあるショーパブ

 

 

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