ヨーロッパ旅で感じたこと(南欧編)

このたび会社が15周年を迎えるにあたり、記念行事として南欧と北欧を視察する旅行をさせていただきました。タイ暮らしが長くなれば、この辺でアジアを少しお休みして、15年ぶりにヨーロッパを見てみたい、という気持ちになり、思い切って北欧のフィンランドと南欧のスペインを2週間かけて回ることにしました。

今回はその後半である南欧編をお送りします。南欧と言っても訪れたのは、スペイン一国のみで、訪れた都市は首都のマドリードとマジョルカ島の南東部にあるカラサンタニーという海岸リゾートです。

みなさんはスペインという国をご存知でしょうか?知っていたとしてどのような印象をお持ちでしょうか?情熱の国、闘牛、フラメンコ、アンダルシアの白い村、ガウディの建築、ピカソやダリの絵画、独立したがっているカタルーニャやバスク地方?

私自身がスペインに強く心を惹かれたのは、そういった観光の要素ではなく、19歳のときに初めて訪れたときに感じた、現地人(スペイン人)の 「いい加減さ、おおらかさ、陽気さ」などでした。

スペイン人に関してよく言われることですが、概してスペイン人はおしゃべり、人の話を聞かない、大雑把、欲望に正直、よく食べる、酔っぱらう、すぐ笑う、大声で話す、歌って踊るのが好き、喧嘩っ早いなど、ラテン気質で、どちらかというと同時期に旅行したイギリスやフランス、スイスなどの国民とかなり違った印象がありました。

ヨーロッパ人とひとくくりにできませんが、概して個人主義で落ち着いていて、もの静かで洗練されたイメージがあったので、初めてマドリードの街を歩いているとき、スペインの若者たちから声をかけられたときは衝撃でした。

「お前たちは日本(Japón)から来たのか?すごいな!やったぜ!」と数名が飛び上がり、ガッツポーズをするのを見たときはこの人たちに並々ならぬ親近感を感じたものでした。(もしかしたら、スペインの子どもたちは日本のアニメを見て育っているからなのかもしれません)

その当時は(今もそうですが)、日本人は背が小さく、顔が平べったく、ヨーロッパの先進国様から見ると劣って見えたのでしょう。馬鹿にされて当たり前の感じがありました。今もそうですが、全体に白人はアジア人を下にみているように感じるなか、スペインではむしろ日本人は歓迎されていたように感じました。当時の日本人でスペインばかり旅行する人間は少なかったでしたから。

そんななか、大きな親しみをもって地元の若者に迎えられたというのは、遠い遠い日本から来た人間にとって、とても心温まることだったのです。

それ以来、スペインを代表する料理、音楽、絵画、フラメンコ、スペイン語、闘牛あらゆるものに興味が湧いてしまい、こんな楽しい面白い国で、こんな面白い人たちと一緒にいたら楽しいだろうな、という思いを抱いてしまったのです。思えばそんなことがきっかけで、この国には深い愛着を感じしまったのです。

海外旅行がブームとなった1980年代前半、日本人にとってはフランスやイタリア、ドイツやイギリスといった良く知られた国々への旅行がゴールデンコースでしたが、私は周囲から「なんでスペインなの?食事がまずいのでは?つまらなそう?」と言われ、不思議がられながらも、毎年スペインに通うようになっていました。

しかし、40歳になって会社を辞めると海外旅行はできなくなりました。まして、日本を出て、海外で暮らし始め、タイで起業してからは、旅行どころではなくなってしまったんです。

タイに来てからは、大好きだったヨーロッパには15年も行くことができなくなってしまったのですから。

(スペインは大好きでしたから行けなくなったのは残念でしたが、もともと海外旅行が趣味だったわけではなく、ゲイとして清々しく生きることが目標だったので、後悔はありませんでした)

さて、15年ぶりに訪れたスペインの印象について申し上げる前に、マドリードとマジョルカ島で撮った写真をお見せしながら、思い出に浸りたいと思います。

 

どこでも空が青いのがスペイン(マドリード・スペイン中央銀行前)
太陽もまぶしい(マドリード・グランビア通り)
空が青過ぎる(グランビア通り)
不思議なもので19歳のときから訪欧のたびに訪れている王宮
マドリードの地下鉄は創業1919年(大正8年)と100年の歴史がある
地下鉄の駅も芸術的だ

 

緑が美しい通り

 

ファッション関係の店が続く
いまや無印良品は世界のどこにでもあるらしい(落書きが残念)
エル・コルテ・イングレス (El Corte Ingles S.A.)は、マドリードに本社を置くヨーロッパ最大、世界第4位の百貨店グループ
エル・コルテ・イングレス百貨店のカフェからマドリード市内を撮影
デパートの最上階は展望カフェになっている(本当は不倫の待ち合わせ場所になっている)
マドリードは古い街である

 

 

Zara Desigual H&M など日本でもお馴染みの洋品店がたくさん並ぶ通り
パタヤーほどゴミは落ちていない
あちこちに数え切れないほど教会が
バル(居酒屋)で飲む観光客(マドリード・バルコ通り)
最近のバル(居酒屋)にはカウンターに椅子が増えたように感じる
スペインにもたくさんの種類のビールがある(MORITZ、Mahou、Estrella Damm、Damm Lemon)

ヨーロッパ旅で感じたこと(北欧編)

このたび会社が15周年を迎えるにあたり、記念行事として南欧と北欧を視察する旅行をさせていただきました。タイ暮らしが長くなれば、この辺でアジアを少しお休みして、15年ぶりにヨーロッパを見てみたい、という気持ちになり、思い切って北欧のフィンランドと南欧のスペインを2週間かけて回ることにしました。

それまで19歳のときから、ヨーロッパ各地は旅行していましたが、北欧にはったことがなかったので、あの白夜なるものを見たくて、またケンに白夜というものを見せたくて、ちょうど飛行機がフィンエアーだったので、行きも帰りもヘルシンキ(Helsinki)にストップオーバーし、夏の北欧とはどんなものか体験してみたかったのです。

南欧については、今回スペインだけでしたが、かつて15年前バレンシア地方に3カ月滞在していたこともあり、もう一度地中海を見てみたいという思いと、せめて1週間くらいは何もしないで、海辺でボーっとすごしたい、(普段パタヤーですごしているくせに)という思いがあったので、おもいきって9泊10日、うちマドリード4泊、残り5泊はマジョルカ(Mallorca)島の南東部にあるカラサンタニー(Cala Santanyi)という秘境の海岸に、5泊6日滞在することにしました。

まず、北欧編では、フィンランドに滞在し、感じたことを箇条書きのようにして書いてみました。

この感想は、フィンランド全土を旅行しての感想ではなく、行きに滞在したヘルシンキとその周辺地区、帰りに滞在したバンター地区(空港周辺)で感じたこと、特に東南アジアのタイ在住15年したところで、ヨーロッパを訪れた人間の感想、と思ってくだされば幸いです。

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~~~~~タイ在住日本人がフィンランドに行って感じたこと~~~~~

1)道路はすべて石畳、長く歩いていると疲れる。でもパタヤーのように陥没しておらず、ゴミも落ちておらず、臭いもしない(北欧は基本的に寒いのでゴミはあまり匂わない)

2)街のあちこちに教会があり、この国がヨーロッパのキリスト教国であることがわかる。これはタイの街々に仏教寺院があるのと同じ理屈か。でも、教会がたくさんあり過ぎてどれを見てよいのかわからない。有名な教会やユニークな建物の教会は中国人がいっぱいで見られたものではない。

ヘルシンキ大聖堂(正面ではなく左側から撮影)

 

3)到着時のヘルシンキ空港には大勢の中国人が入国審査の列に並んでいた。ああいまやどこもかしこも中国人なのだ。(それでも日本人はEU域内シェンゲン協定加盟国に入国する場合無査証90日まで入国可、中国人はビザOn Arrivalという許可が要るらしい)

 

4)北欧フィンランド人は、性格が暗く内向的で下を向いている人が多いと聞いたが、みんな優しく親切、という印象を受けた。大酒を飲んでバカ騒ぎをしているパタヤーにはみられない傾向である。

公園のカフェで寛ぐフィンランド人

5)英語教育がしっかりしているのか、フィンランド人は日本人から見ても完璧な英語を話すように見受けられた。こちらもタイとはまったく違う。国家が英語教育を重要視し、かつ実行しているからであろう。

ほとんどどこの店でも英語が通じる

6)公園や広場が美しく整備されており、摘みたくなるような花が一杯咲いていた。パタヤーには公園というものは存在しないに近く、雑草が花を咲かせている。フィンランドは税金は高いか、正しく使われているのだろう。パタヤーのように無駄に信号を増やしたりはしない。