タイに暮らして、日本を想う時・・・

あるお客様から大阪のイチョウ並木の写真をいただきました。

私のくだらない記憶ですが、この写真を見て、思わず東京・神宮外苑のイチョウ並木を、出会ったばかりの彼と肩並べて歩いたことを思い出します。

私は当時、大学のピアノクラブに所属していたのですが、スクリャービンのピアノ協奏曲を練習していたので、その音楽が突然心に再生されてしまいました。(スクリャービンといえば北欧の作曲家です)

思い出を勝手に美化しているのかもしれませんが、学生時代を美しい晩秋に、確かに日本で過ごしていたのだという記憶が蘇り、なつかしさとともにとても切ない気持ちになりました。

こちらタイ・パタヤーでは陽光まぶしく南国の花が咲き乱れ、すべてがあまりにも単純、明快、派手であっけらかんとしているので、日本人としては情緒がないと感じるときがあります。

晩秋から初冬に向かうときのあのなんともいえない気持ちは、タイ人にわかってもらえるでしょうか?きっとこの気持ちは寒い冬がある国の人間にしかわからないのかもしれません。

そこはかとない淋しさや切なさを思い出させてくれたお客様には感謝です。

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(大阪のイチョウ並木その1)

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(大阪のイチョウ並木その2)

一方、12月になってもタイはこんな感じです。
もう何日も雨が降っていません。


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(パタヤー近郊サタヒップビーチ)

どっちがいいって、どっちもいいですよね?
ないものねだりなんでしょうね・・・

(ちなみにパタヤーの海が汚いと思っている人はこのビーチに行ってみてください、イメージ変わると思いますよ)

被害者に共通している特徴

11月25日午後3時20分ごろ、遺跡散策で観光客に人気のあるスコタイ県のサパンヒン寺院近くで日本人女性、川下智子さん(27)の遺体が発見された。

川下さん殺害のニュースは多くの訪タイ予定者に不安を与え、年末年始の観光にも影響は必須だという

まずは川下さんのご冥福をお祈りするものである。

だがこの事件、必ずしもタイを訪れる日本人すべてが標的になっているとは思いたくない。

観光客には大別して、危機管理のできている旅行者と危機管理のできていない旅行者がいる

危機管理のできていない者は自らを標的にしているのだ

危機管理能力とはそんな難しい能力ではなく想像力の問題だと思う

どれだけ 危険な状況になるかと予測できる力 だと思っている

人間は感情の動物だから、機械のような正確な予測はできない
ちょっと親切にされると、ちょっと気分が良いと心を許してしまうのである

タイで命に関わるほどのトラブルに遭った人の記事を読むとある一定の線が浮かびあがってくる。それはほとんど同じだと言ってもいい

<重大な被害に遭った人に共通する特徴>

1.格安の宿泊施設に泊まっていることが多い(1,000B以下)
2.タイとタイ人を甘くみている、あなどっていることが多い
3.タイ人と色恋沙汰で関わっていることが多い
4.タイ人とお金でトラぶっていることが多い

1.についてはさんざんメルマガなどでも書いたが、自分の身を守るシェルターであるはずの宿泊施設にお金をケチるのは、自らを危険にさらすことだといわざるを得ない

日本でまともに仕事をしている社会人がたった数日の休暇で、1,000B以上のホテルに泊まれないというのはどう考えてもおかしい

川下さんはオールドシティゲストハウスという場所に宿泊を希望していたが、満室のため宿泊場所をきめないままそのゲストハウスに荷物を置き(貴重品はどうしたのだろう???)単独で自転車で街の観光に出るという行為をした

シッチュエーション的にどうして?と疑問が残る


2.タイが大好き、タイ人が大好きと思っている人が陥る落とし穴

確かにそう思うは良いことなのだが・・・

タイ人は優しいから、というわけのわからない思い込み
微笑む人に悪い人はいないという思い込みも要注意だ

そういう思い込みは必要な警戒心まで解いてしまっている可能性がある
微笑みの裏で彼らがどれほど金に執着しているか知る必要がある

川下さんは「タイ人めっちゃいい人ばかり・・・」と語っていたそうだ。

3.人間色恋が入ると計算が狂う

どんなに性悪で馬鹿な相手でも顔が可愛いとなれば話は別だ
財布の紐はかなりゆるくなる

情にもろい自分も人のことは言えないが、情にほだされて、財布を狙われた例については、枚挙にいとまがない
心底信じていた従業員に金を持ち去られたケースも多い

4.タイ人は外国人から巧みに現金を引き出す天才か?

微笑み1回千バーツではないが、タイ人が我々外国人から引き出す金額は年間何億バーツにもなるだろう。外貨収入のほとんどをこの微笑みに依存しているのだから。

だが、いったんタイ人のプライドを損ねたり、金払いをケチったりすれば、タイ人の微笑みは一瞬にして消える

結果、思いも寄らぬ一撃を食らうことになる
丸腰の旅行客が現地人に抵抗しても勝てる見込みはない

一体、誰があなたを助けるのだ?

金銭交渉において、身の危険を感じたら、その額が多少法外であっても
頑固はやめて、保身に専念しよう

あなたが激しく抵抗する、激しく避難するなどした場合
相手からの猛烈な反撃を受けることになる

抵抗して殺されるか、この場は勉強だと思って金を払うか
どっちが得か考えてみよう

総じて、訪タイ回数が3回を超えている人
タイはよく知っていると豪語している人

が要注意だ

ここはもう一度、タイとタイ人を正しく認識すべきだ
それは川下さんの死が教えていることである

とはいえ基本的な注意さえ怠らなければタイは至って安全な場所なのである
年末年始にまたみなさんにお会いできることを楽しみにしております。

バンコク週報の記事
http://www.bangkokshuho.com/news.aspx?articleid=3980