たくさんのお客様から、タイが大好き、パタヤーを愛している
という声をお聞きします。
地元の業者として、これ以上にうれしい言葉はないと思います。
本当にうれしい限りです。感謝、感謝です。
と同時に、私たちはパタヤーに住んでいて、実際どう思っているか、というと(あくまでも私(ひでき)の本音になりますが・・・)
タイなんて大嫌い、すべてがいや、もううんざり!
もっと秩序のある国へ行きたい!
こんなゴミ臭い国からは出たい!
もっと静かな国へ行きたい!
もっと美しい国へ行きたい!
もっと涼しい国へ行きたい!
と感じることが、在住15年目を過ぎた頃からたびたびです。
でも、どうか誤解しないでください。
私たちだって、来た当初はそんな風に考えていませんでした。
タイという国は、本当に温かく、おおらかで
あなたがどこの国の出身であろうが、お金持ちであろうが、貧乏であろうが、どんな宗教を信じていようが、信じていまいが、まったく関係なく
何でも受け入れてくれる国なんですね。
特に、パタヤーという街は、世界中から自由になりたい人が集まってきていて
老人だろうが、若者だろうが
ゲイだろうが、ノンケだろうが
女好きだろうが、男好きだろうが
少年好きだろうが、ジジイ好きだろうが
性指向をまったく問われない街なので
誰も何も気にしてないのがいいところです!
こんな国、こんな街に住めて超幸せ!!!
と思っていたのは、住み始めて7年目くらいまで、でしょうか。
やがて・・・自明の理である・・・
どこの国にも長所、短所がある、という当たり前の事実に突き当たっただけです・・・
つまり、これまで長所と思っていたところが、実は短所の裏側であったことに気づかされたのです
タイを生活の拠点にしてしまうと、実にいろいろなことが、日本と違うことが分かってしまったのです。
長い間ベールに隠されていたこの国の真実に、いよいよ気づいてしまった、というわけです。
天国=地獄の裏側のことでした。
でも、それって当然と言えば当然のことですよね。
だって、この地球上にユートピアはないわけですから。
(パタヤーって楽園だとずっと思っているヤツは相当鍛錬が出来ている人か、単なるバカか、と最近思うようになりました)
このような複雑な感情は、在住期間が長くなればなるほど感じるもので、ほかの在住者も似たような感想をもっているようです。
言ってみればそれは、長年連れ添った夫婦の倦怠感みたいなものか、と思ってしまいます。
結婚後15年経った夫婦のことを考えてみてください。
恋愛結婚でラブラブだった妻とも、ロマンティックを求めるよりも
きょうをどうやって生きるか、明日どうやって生きるか
ということだけで、精一杯になっている現実では
愛とか恋とか言ってられなくなるのです。
子どもが生まれていれば、中学生くらいになっているでしょうか。
家のローンの返済やあらゆるやり繰り、家族の生活費や子どもの学費がかかるだけではありません、
生意気盛りの子どもからはそっぽを向かれ、反抗期の攻撃に備える時期かもしれません。親は年老いていよいよ介護が必要になってきます。
これが現実というものですよね。
甘くありませんよね。
一方、タイから離れた場所に住んでいる日本のみなさんからすれば、タイは憧れの国であり、時間とお金さえあれば行ってみたい国のように思われている、わけです。
久しぶりに会った彼女が、美しく、きれいに、思えるのと同じで。
たまにしか、会えないから
年に何度も行かれないからよく思える
というのはあるかもしれません。
パタヤーに住んでいて、日本人に生まれたことを心から感謝する瞬間と、心から残念だと思う瞬間があります。
私たち、日本を出て16年が経ち、パタヤーに来て15年が経ちました。
(最初の1年間は世界旅行をしたので、2003年には日本を出ていました)
幸か不幸か、日本人として、日本に生まれ、日本の教育を受け
道徳観とか、マナーとか、他者への気遣いを叩き込まれてきた人間にとって、こちらタイでのいい加減さは、すべてにおいて
半端でなく理解不能、半端でなくしんどい
と感じるからです。
一方、日本に住むお客様が、タイを恋しいと思い、パタヤーを好きだと思うのは
それが想像上のパラダイス、非日常の世界が広がっていると思えるからでしょうね。
旅行者とは、限られた時間の中で、思いっきり楽しまねばならない宿命をもっているのです。
だからこそ、旅行中は思いっきり楽しむことが大事なのです。無理してでも。
だからこそ、私たちがみなさんに提供するサービスは、どうしても、とっておきの、いいとこどり のサービスになってしまうわけです。
言ってみれば、出会ったばかりの彼女が、良い面ばかり見せて、決して悪い面を見せないのに似ています。
旅行者の場合は、それでいいのだと思います。
だって旅行者は、数日後には日本へ帰らなければならない厳然とした事実をもっているからです。
それは待ったなしの運命です。
ずっとパタヤーに居たい~~~~~
と思い
いっそ帰りの航空券を破って、ずっとタイに居続けることもできますが
やがてどんなことが起きるでしょう・・・
仕事先や顧客、友人や家族に心配や迷惑がかかります。
何より、お金がなくなります。
やがて、警察や入国管理局はあなたをオーバーステイのかどで捕まえに来るでしょう。
実は私たちの地球での人生もそうではないでしょうか?
もっと冷静に考えましょう。
私たちは生まれたときから死に向かって一直線に進んでいるのです。
生きられる時間にはタイムリミットがあるんです。これまで死ななかった人もいません。
そういうあなただって、気が付けば50歳、気が付けば60歳、気が付けば80歳、気が付けば90歳となってゆき、気が付けば棺桶の蓋がかぶせられるのです・・・。
生きている限りこの生老病死からは逃げることができません。
あなたのご遺体はあっという間に、焼き場にもってゆかれるのです。
だったら、住んでる場所、仕事してる場所、がどこであろうと、毎日楽しくあっけらかんと生きていたほうがましなのです。
極端なこと言えば、残念ながら、ゲイに生まれちゃった人は、後悔するぐらいなら、好きな男とやりまくって死んでいったほうがいい、とさえ言えます。
話変わりますが・・・
4/19で、反吐が出るくらいうるさかったソンクラーン(水掛祭り)のバカ行事が終わりました。
私たちとしては、ホッと一息なのですが・・・
お客様のなかには、そんな狂乱の宴を一度でいいから、見てみたい、体験してみたい、という方がいらっしゃるのです。
このバカが集結している国に住んでいないこと自体
ある意味、とても素晴らしいことで
だからこそ、タイの良さ
パタヤーの素晴らしさを
良く知っているということになるのです。
かくして、パタヤーの良さは
日本に住んでいる人のほうがわかっている
と言えましょう。
結論として、パタヤーという街
ここは遊びに来る街で、決して住むべき街ではない
ということです。
住むんだったら、リタイア後か、相当の覚悟をしてから来い!
と言いたいです。