心より安らかに生きるにはニュースを見ないこと?

ほんの20年前までは新聞、テレビ、ラジオが主たる情報源だったが

いまはネットを開けば、世界の出来事が瞬時でわかるようになった

 

しかし、世界の出来事がわかるようになった、というのは一種のまやかしで

わかったようなつもりになっているだけである

 

 

ニュースとは第三者がいわゆる事件(かどうかもわからない)というものを伝播者の視点で、これまた伝搬者の都合で、勝手に流している情報のことである

実は伝える側も伝えられる側も本当のことはわかっていないのである

 

われわれはマスコミが事件の断片を切り取って勝手に加工した部分(大げさな表現、捻じ曲げた表現も)をそのまま受け取っているだけに過ぎない

 

もしかしたら、はなっからねつ造された彼らの伝えることを鵜呑みにして、いまどこどこで大変なことが起きた、と騒いでいるだけなのかもしれない

 

 

最近のタイで、日本のニュースを聞いたが、最も多く耳にしたのは、日産のカルロス・ゴーン社長逮捕のことだ

 

ゴーン氏の容疑は有価証券の虚偽報告ということだが

これにはさまざまな説(疑惑、陰謀論)があり、それらが飛び交い、どれも収集がつかないくらい混乱している

 

思えば、彼が日産にやって来たとき、日産は思い切ったことをしたもんだ、と思った

その時、日産は潰れそうだったから

日産を立て直し、復活させてくれたのがゴーン氏ではないのか?

 

彼のやり方があまりにも非情で冷酷だったと

批判する人もいるそうだが

思い切った改革とは革命レベルだということを知らないのか

 

どこから見ても非の打ち所がない改革者など存在しないのだ

ゴーン氏だって人間だ

物事はどこかを立てればどこかが崩れる

そんなもんだ

 

日本に生まれ何不自由なく育ってきた人間と貧乏移民のなかから這い上がってきて、他国で苦労の末、成功をつかんだ人間とでは鍛え方が違う

 

日産は再生の要として剛腕のゴーン氏を選んだのだ

彼は日産の前にルノーを再建し、すでに再建王とかコストキラーとか呼ばれていた

 

もしかしたら、このゴーン氏、有価証券報告書が問題なのではなくて

会社間、国家間の利益争い、主導権争い、勢力争いに巻き込まれてしまったのではないだろうか?

 

ここまで世の中がネットであらゆることを広げ、暴露するようになってしまったのだから

われわれの国や、企業や、政治家が

100パーセントまじめに、国民のことを考え、消費者や有権者のことを考えて行動していないことなど

誰だって知っている

 

そこには我々が想像さえできない

裏社会の駆け引きや勢力争い

隠蔽や弾圧などがあったに違いない

 

私自身はゴーン氏を尊敬もしないが軽蔑もしない

レバノン移民の親を持ち、ブラジルで生まれ、フランス最高の技術学校で博士号を取り、ミシュランに15年つとめ、ルノーを再建し、日産も再建した

そんなこと、普通の人だったらできないだろう

相当優秀な人なのだと思う

 

そんな彼が、欲に目が眩んで晩節を汚したというのか?

それとも陰謀に巻き込まれたのか?

そんなこと誰もわからないのである。

 

何らかの意図で、そうなってしまったとしても

誰も調べようがないのである

よほど側近の者でもない限り、事実を調査できたりもしない

 

電通に代表されるように、マスコミとは視聴者という盲目の信者を増やすために、事実を捻じ曲げることが得意であった

最近では、やらせはもちろん、視聴率を上げるために事件をさらに深刻に、悲惨に、残虐に、見せかけている

マスコミの常套手段であり、得意技だ

 

われわれはマスコミが音声や画像を通して、押し付けてくることをかなり注意して聞く必要があると思う

 

そもそもマスコミの役割ってなんだっけ?

事件や事実を正しく伝えること?

人々を正しい方向に導き、啓蒙すること?

とんでもない!

いまはわれわれ視聴者を食い物にし、不安にさせ、混乱させ、不要なモノを買わせる洗脳部隊に成り下がっている

 

最近の我々はそういうマスコミ餌の食にされっぱなしである。

 

 

私の住んでいるタイでも状況は同じだ

タイ人はブームに乗っかるのが大好き

タイ人は純粋で素直だから、企業の広告やCMにすんなり乗せられてしまい

どんどんモノを買ってしまう

 

一見ほほえましく見えるその光景だが

たやすくローンで車を買って、バイクに乗るようになってから、道は常に渋滞している

一方のタイ人たちはローンが払えなくなり、日夜友達やファランから借金をしまくっている

ちなみにタイ人の貯蓄率はほとんどゼロに等しい(貯金という概念がないらしい)

 

毎年訪タイしている人は、年々パタヤーの渋滞がひどくなっていることにお気づきだろう

 

そもそも彼らのお金は自分たちが稼いで得ているのではなく、外資から来ているというのに

この10年くらい、ずっとモノが豊富なので

タイ王国は豊かになったと信じているのだ

(それはそれで事実なのだが、実は政治も行政も医療も交通もめちゃくちゃなのだ・・・)

 

しかしここで、日本人タイ人という国民性の違いが問題なのではない・・・

 

本当は、日本人もタイ人も

マスコミの言っていることよりも

自分自身のことを気にするべきだ、と言いたいのだ!

 

人間なんだから、何が大事で、何が大事でないかぐらい

わかっているはずだ

 

 

本当に大事なのは・・・

自分は世間からどう見られているかではなく

これまで、どういうつもりで生きてきたか

いまは、どういうつもりで生きているか

これからは、どういうつもりで生きるのか

なのだと思う

 

自分の軸足がぶれてない人は強い

マスコミ報道に一喜一憂しないで済むからだ

(自分さえしっかりしていれば、不要な購入をしなくて済むのに)

 

 

もういい加減、日本人もタイ人もマスコミに振り回されるのは

やめにしたほうがいい

自分も含めてだ

自分を守るためにはマスコミと縁を切るほかない

そう結論してしまいそうだ

 

 

ゴーン氏のニュースは興味深かったが

我々は、自分が幸せかどうかのほうがもっと大事だろう

 

きょうどうしよう、明日どうしよう、のほうが大事だろう

月末にローンを返せるかどうかのほうが大事だろう

 

この辺で、マスコミが流すゴミのようなニュースとは縁を切り

しばし、南国の浜辺で読書でもしたらどうだろう

 

私自身もしばらくニュースサイトをいじるのはやめにしたい

と誓った

ヨーロッパ旅で感じたこと(南欧編)

このたび会社が15周年を迎えるにあたり、記念行事として南欧と北欧を視察する旅行をさせていただきました。タイ暮らしが長くなれば、この辺でアジアを少しお休みして、15年ぶりにヨーロッパを見てみたい、という気持ちになり、思い切って北欧のフィンランドと南欧のスペインを2週間かけて回ることにしました。

今回はその後半である南欧編をお送りします。南欧と言っても訪れたのは、スペイン一国のみで、訪れた都市は首都のマドリードとマジョルカ島の南東部にあるカラサンタニーという海岸リゾートです。

みなさんはスペインという国をご存知でしょうか?知っていたとしてどのような印象をお持ちでしょうか?情熱の国、闘牛、フラメンコ、アンダルシアの白い村、ガウディの建築、ピカソやダリの絵画、独立したがっているカタルーニャやバスク地方?

私自身がスペインに強く心を惹かれたのは、そういった観光の要素ではなく、19歳のときに初めて訪れたときに感じた、現地人(スペイン人)の 「いい加減さ、おおらかさ、陽気さ」などでした。

スペイン人に関してよく言われることですが、概してスペイン人はおしゃべり、人の話を聞かない、大雑把、欲望に正直、よく食べる、酔っぱらう、すぐ笑う、大声で話す、歌って踊るのが好き、喧嘩っ早いなど、ラテン気質で、どちらかというと同時期に旅行したイギリスやフランス、スイスなどの国民とかなり違った印象がありました。

ヨーロッパ人とひとくくりにできませんが、概して個人主義で落ち着いていて、もの静かで洗練されたイメージがあったので、初めてマドリードの街を歩いているとき、スペインの若者たちから声をかけられたときは衝撃でした。

「お前たちは日本(Japón)から来たのか?すごいな!やったぜ!」と数名が飛び上がり、ガッツポーズをするのを見たときはこの人たちに並々ならぬ親近感を感じたものでした。(もしかしたら、スペインの子どもたちは日本のアニメを見て育っているからなのかもしれません)

その当時は(今もそうですが)、日本人は背が小さく、顔が平べったく、ヨーロッパの先進国様から見ると劣って見えたのでしょう。馬鹿にされて当たり前の感じがありました。今もそうですが、全体に白人はアジア人を下にみているように感じるなか、スペインではむしろ日本人は歓迎されていたように感じました。当時の日本人でスペインばかり旅行する人間は少なかったでしたから。

そんななか、大きな親しみをもって地元の若者に迎えられたというのは、遠い遠い日本から来た人間にとって、とても心温まることだったのです。

それ以来、スペインを代表する料理、音楽、絵画、フラメンコ、スペイン語、闘牛あらゆるものに興味が湧いてしまい、こんな楽しい面白い国で、こんな面白い人たちと一緒にいたら楽しいだろうな、という思いを抱いてしまったのです。思えばそんなことがきっかけで、この国には深い愛着を感じしまったのです。

海外旅行がブームとなった1980年代前半、日本人にとってはフランスやイタリア、ドイツやイギリスといった良く知られた国々への旅行がゴールデンコースでしたが、私は周囲から「なんでスペインなの?食事がまずいのでは?つまらなそう?」と言われ、不思議がられながらも、毎年スペインに通うようになっていました。

しかし、40歳になって会社を辞めると海外旅行はできなくなりました。まして、日本を出て、海外で暮らし始め、タイで起業してからは、旅行どころではなくなってしまったんです。

タイに来てからは、大好きだったヨーロッパには15年も行くことができなくなってしまったのですから。

(スペインは大好きでしたから行けなくなったのは残念でしたが、もともと海外旅行が趣味だったわけではなく、ゲイとして清々しく生きることが目標だったので、後悔はありませんでした)

さて、15年ぶりに訪れたスペインの印象について申し上げる前に、マドリードとマジョルカ島で撮った写真をお見せしながら、思い出に浸りたいと思います。

 

どこでも空が青いのがスペイン(マドリード・スペイン中央銀行前)
太陽もまぶしい(マドリード・グランビア通り)
空が青過ぎる(グランビア通り)
不思議なもので19歳のときから訪欧のたびに訪れている王宮
マドリードの地下鉄は創業1919年(大正8年)と100年の歴史がある
地下鉄の駅も芸術的だ

 

緑が美しい通り

 

ファッション関係の店が続く
いまや無印良品は世界のどこにでもあるらしい(落書きが残念)
エル・コルテ・イングレス (El Corte Ingles S.A.)は、マドリードに本社を置くヨーロッパ最大、世界第4位の百貨店グループ
エル・コルテ・イングレス百貨店のカフェからマドリード市内を撮影
デパートの最上階は展望カフェになっている(本当は不倫の待ち合わせ場所になっている)
マドリードは古い街である

 

 

Zara Desigual H&M など日本でもお馴染みの洋品店がたくさん並ぶ通り
パタヤーほどゴミは落ちていない
あちこちに数え切れないほど教会が
バル(居酒屋)で飲む観光客(マドリード・バルコ通り)
最近のバル(居酒屋)にはカウンターに椅子が増えたように感じる
スペインにもたくさんの種類のビールがある(MORITZ、Mahou、Estrella Damm、Damm Lemon)